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RENAULT


 みなさんはフランスといえば何を想像するでしょう。おしゃれなパリジェンヌやきれいなパリの町並みあたりでしょうか。私は画家のモネやルノワール、ワイン、ルノーなどを想像します。そう、ルノーはフランスの自動車メーカーで日本の輸入車市場には1986年に登場しました。あまり知られた存在ではありませんでしたがF1の影響で少しは知られるようになったでしょうか。ルノーはモータースポーツ活動を活発に行っているメーカーの一つなんです。

 ルノーは1898年に設立され、瞬く間にフランスで最大手の自動車メーカーになりました。その後、第一次世界大戦など戦争時代を迎え、軍用トラック、戦車、航空エンジン、航空機といった軍用製品の生産によって、ルノーの生産能力は飛躍的に高まりました。
 戦後は国有化されその後80年代中期に深刻な経済危機に見まわれましたがなんとか持ちこたえ、1990年に株式会社になり、1996年には民営化されました。その後グローバルな展開を目指し、1999年には日産と提携しカルロス・ゴーンが日産再建に取り組んでいるのは周知のとおり。その他にもDacia社、Samsung Motors社がルノーグループの一員となっています。
 ゴーン社長の政策の中で共感できるものの一つにフェアレディZの復活がある。Zの復活によって日産のブランドイメージを向上させようというねらいらしいが、いいアイデアだと思う。

 ルノーのF1参戦は古く1977年に登場しました。1985年に撤退した後、1989年にはウィリアムズチーム、その後ベネトンチームにV10エンジンを供給していました。
 1992年マンセルが、1993年プロストがルノーエンジンを駆ってワールド・チャンピオンに、そして1995年にはコンストラクター・チャンピオンに輝いています。1995年のシーズンには、ウイリアムズ、ベネトンの両チームがルノー・エンジンによって制し、続く1996年、デーモン・ヒルが最終戦の鈴鹿グランプリで初のワールド・チャンピオンに輝くとともにルノーエンジンは5年連続のワールドタイトルを獲得しました。2000年にルノーはベネトンを買収し、2002年3月以来100%ルノー体制でF1に参戦しています。そして2005年2006年とワールドチャンピオン二連覇を達成しています

 フランス車といえばプジョーやシトロエンを思い出す方も多いと思います。インパクトの有る車が多いし威圧感や高級感を感じさせますから。日本ではプジョー206は結構売れたようですね。
 ルノー車の外観は決してインパクトが有るわけではありません。どちらかといえば落ち着いた感じのする外観をしています。お国柄でしょうか。しかし日本車とも違いフランス独特の個性が有ります。ルノー車でよく言われることは乗り心地のいいシートをしているということ。座り心地がいいのです。それとフランス人の80パーセント以上はミッション車を運転しているということもありミッションのセッティング技術には定評がある。また操縦性といった車としての基本部分をしっかり作り込み、車とはそもそも実用的でなければならないとも考えているようだ。高級車も実用性を考えて作っているらしい。
 これらの特徴からいってインパクトには欠けるが乗り心地が良く、運転する楽しさがある車であることが伺える。スポーツタイプの場合さらにルノーのモータースポーツ活動で培った経験が生かされた優れたドライブフィーリングを持った車を作るにちがいない。実際スポーツタイプの車はその能力の高さに評価はなかなかいいようだ。ただ残念なことに日本ではいまいち商業的に成功しているとはいえず、町でルノーの車をあまり見かけることがない。もっと売れてもおかしくないと思うのは私だけではないはずだ。